猿だって考えてるんだから

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ヴァラナシ犬

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ヴァラナシの子供たちに続いて今回はヴァラナシの犬。二つとも対岸の写真。だだっ広い河原にはやはりたくさんの犬がうろついている。早朝の河原を撮るために、昼間のうちに犬を飼いならしておいた。何匹か懐柔してしまえば、情報はすぐに群に伝わるはず、…なんてことを真剣に考えていた当時がちょっと懐かしい。

最近はいろいろと忙しく、ブログの更新も滞り勝ちだが、それよりも、サドゥ旅行記がストップしてしまっているのが気になっている。必ず再開しますので少しお待ちください。

さて、今年もあと一週間で終わりだ。長かったような短かったようなよく分からない気分だが、多摩川だけはよく通った。というわけで、今は一年分の写真整理をしている。正気の沙汰ではないな、というぐらい歩いて写真を撮ったが、写真を眺めているとまだまだ足りない。来年は新しいテーマにも着手したいので掛け持ちになりそうだ。

それにしても頭の中は常に写真のことばっかり。20年近くやっていながら、全然飽きないどころかますますのめりこんでいる。やっぱり写真はおもしろい。それが今年の感想かな。


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もう5年か…

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ブログをはじめて5年たった。今調べてみたら、5年前の11月25日が最初のアップ。記事の数は全部で477、よく続いたなあ、と少し驚くが、5年前と今と、そんなに生活が変わっていないということにさらに驚く。少しぐらい進歩していればいいのだが…。写真ぐらいはちょっとは上手くなっただろうか。

さて今回の写真は、4年8ヶ月前にジャイプールで撮った写真。ブログを始めた頃、極度のインド病に陥っていたのが、その4ヵ月後ぐらいにようやくインド行きが実現して、うれしさのあまり、猿でも牛でも、手当たり次第、撮りまくった。あの時のインドがあまりにも幸せだったせいで、その数ヵ月後から、サドゥの迷宮にどっぷり浸かりこむことになった。そして今、多摩川の渓谷で紅葉を撮っていると、それなりに、時間が流れたなあと思わないでもない。とはいえ希望的観測としては、5年後の2014年には、インドのジャングルの渓谷でまた猿の写真を撮ることになるだろう。なんて、5年後じゃなくて、1年後でもいいんだけど…。

あと、5年間でほとんど変わっていないものがもう一つあった。結局のところ、旅したいという気持ちだけは驚くほど衰えていない。これは喜ぶべきような話ではなく、この欲望を押さえつけるために僕は日々、四苦八苦している。長期旅行こそ最近はご無沙汰だが、その反動で多摩川小旅行はここ一年ちょっとで100回を突破してしまった。写真を撮るためと言いつつも、とはいえあちこち歩き回りたくて仕方ないらしい。

…というような感じで、これからも旅行の話をいろいろ書いていければいいな、と思っている。

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芋焼酎の夜…

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写真とは何の関係もないが、最近は芋焼酎を愛用している。家にも一本常備して、といっても、ときどき寝る前にちょこっと飲むだけだが、安っぽい麦焼酎のペットボトルではつまらない。

昨日はアジアの写真を撮っている4人で久しぶりに飲みに行った。ビールのあとは、やっぱり芋焼酎やろ、ということで、ボトルを二本入れたおかげで、帰宅して久しぶりに頭が痛かった。まあ、胃にこなくてよかった…。

酒の話は、アジアの写真は売れないなあ、というより、売り込む媒体が消滅してしまって話にならない、といったいつものボヤキから始まり、でも、いろいろと有益な情報もしっかりいただき、あとはそれぞれ勝手バラバラに言いたいことを言ってお開き。

サドゥ旅行記は第五話まで来ている。第六話でバドリナート編は終わりで、次はガンガー源流の旅。これからさらに旅行記らしくなる。旅行記自体はやっぱり50回ぐらいになりそうだが、その後も、サドゥのさまざまな話を書こうと思っている。せっかく撮ったんだから、写真のほうもたくさん人に見てもらいたい。いつか雑誌で、なんて考えていたら、全部お蔵入りになってしまう。撮らせてもらったババたちにも申し訳ない。

というような訳で、これからはホームページのほうもガンガン動かしていこう、と昨日も酔った頭でいろいろ考えていた。ついでに言えば、またインドやその他の海外に行くための口実(アイデア)も思いついた。酔うと何でもうまくいきそうな気がする。

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虎が怖い

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(写真はクリックすると拡大表示します)

8年前だったか、アジャンタ石窟を訪れた。石窟入り口の前にホテルもあったのでそこで宿泊。夜になって部屋を出て、たしか階段の踊り場か何かに差し掛かったとき、目の前の大きな窓が開けっ放しになっていた。なんか嫌な感じだ…。飯から帰ってきても窓は開けっ放し。夜中に気になって見てみたが、やはり開けっ放しだ。普段はどうでもいいことだが、その日はなぜか気になって仕方ない。フロントに言って閉めさせようかと思ったが、その理由というのがあまりにバカバカしい。

「虎が怖い」のである。

アジャンタ石窟は、虎狩りをしていたイギリス士官が逆に虎に襲われ、渓谷に逃げ込んだ際にたまたま見つけたものである。だから周囲には虎はいるはずだが、当時に比べれば数は激減しているし、また、わざわざ観光地にやってくるはずもない。と分かっていてもなぜか怖くて仕方がない。

虎のことをふと書き始めたのは、先日、何かのきっかけから熊のことを検索したからである。熊といっても、ツキノワグマではなく、ヒグマのことである。ツキノワグマも怖いが、ヒグマとはレベルが違う。ヒグマは、たぶん、虎やライオンぐらい強いので、襲われたら絶望的だ(虎のほうが強いという説あり)。

大学時代に少し山を登っていたが、北海道の山だけは完全除外。手ぶらで野生の王国に行く人の気が知れない。実際、日高山脈で3人の登山者が犠牲になるという事件も起こっている。開拓時代には、三日のあいだに7人が殺害されるという事件もあった(三毛別羆事件)

今回、事件の概要をまた読み直してみたが、何度読んでも背筋が寒くなる。他の人が読んでどのように思うのかは知らないが、僕にはなぜか他人事とは思えない。

事件の話のあとにこういうことを書くのは少し躊躇するが、これまでに何度となく、熊や虎に襲われる夢を見た。襲われるといっても、自分の家に熊や虎が侵入して、部屋に入るかどうかで夢から覚める。目覚めても、巨大な獣がすぐ近くにいたという恐怖の感覚がしばらく抜けない。

大人になってからも何度か動物園に行ったが、いつも釘付けになるのはやはり熊や虎である。とくに熊。あの巨体がすぐ近くに迫ったらどうしよう、などと思いつつ目が離せない。

話はインドに戻る。インドでは人食い虎の話が今も絶えないが、ちょっと昔の話では、クマオンの人食い虎が、ネパールとインドでなんと436人の人を殺害したという記録がある。巨大動物図鑑というHPの「人食い」というページには、さらに400人を殺害したヒョウの話などが紹介されていて、いったいどういうことなのか想像も出来ない。ヒョウはそんなに強くないはずだが、デカン高原で雇ったガイドも、「虎よりヒョウが怖い」と言っていた。木の上で待ち伏せし、背後から首を狙って飛び掛ってくるらしい。

さて今回の写真だが、5千年かもしかすると1万年前に描かれた虎。デカン高原の人気のない洞窟に眠っていた。このあたりは虎、ヒョウに加えて熊もいる。どんな熊なのかは聞いていないが、早朝訪れた人が襲われて怪我をしたようなこともあったらしい。「怖いよ~」と思いながらも、どこかでこういう世界に惹きこまれる自分もいて、夢中になって写真を撮った。壁画を撮るのは、単純に記録写真だが、これが全然飽きない。この虎は暗くて狭い洞窟の天井近くに描かれていたので、ものすごく不自然な格好で写真を撮っていたが、撮り終えて外に戻ってくると、夢から覚めたような気分。黄金の原始時代にやられて頭がくらくらする。

一回だけ虎を探しに行ったこともある。行ったといっても、野生動物保護区で車をチャーターしての旅である。まる一日車をチャーターするのは高かったし、動物写真を目指しているわけでもないので迷ったが、どうしても野生の虎が見たかった。しかし見れなかった。他の車から「虎だ、虎だ!」との歓声が起こっているのでドライバーを急かして現場に急行したがすでに虎は森の中。

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牛小屋の匂い

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(写真はクリックすると大きくなります)

最近は暑くなって、街を歩いていると、むわ~っとバンコックの匂いがする。バンコック、とくにカオサンとの相性があまりよくないので(あの蒸し暑い雰囲気が苦手です)、別にうれしくなるような匂いではないが、あの、昔の空港の、エアポートバス乗り場でバスを待っているときぐらいはかなり幸せだったので、たまには懐かしく思い出す。

ほかにもいろんな匂いから、さまざまな旅を思い出す。木を燃やす匂いを嗅ぐたびにネパールの山村を思い出すし、前にも書いたような気がするが、初春の乾いた朝などにはラダックを思い出す。旅から遠ざかれば遠ざかるほど敏感になって匂いを嗅いだ瞬間にあっ、これはあそこだ、と迷わずその土地の風景が蘇ってくるが、今日嗅いだ匂いには一瞬反応できなかった。反応できない、というか、訳が分からない時間が数秒続いて、ようやく発見したのが10メートルぐらい先にあった牛小屋。

ちょっと辺鄙な場所とはいえ、東京近郊で牛を見るとは思わなかった。いや別にいたっておかしくないが、匂いを嗅いだ瞬間、えっインド、まさかそんなはずはない、と混乱したのだと思うが、まあ、ただそれだけの話。

そんなわけで、最近もいろいろ歩き回っている。急に暑くなって早くも夏バテ気味だが…。

ちなみに、上の写真は、リシケシの夏の牛。


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インドは牛の国

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来年は丑年。牛といえばやはりインド。

町や村を普通に歩いて、牛を見かけない、なんてことはまずないほど、牛はインドに根付いている。牛をあまり見かけないのは、一部の大都会と、牛を食べてしまうケーララ州ぐらいなもの。ナショナルハイウェイ(日本の高速道路とは別物…)の上でも、牛は普通に歩いている。牛だけじゃなくて、犬も豚も山羊もうろうろしているが…。

さて上の牛写真。

一枚目がアラハバード・サンガムの祭り会場に来ていた子牛。どこかの村人が連れてきたのだろう。鼻に藁、首に首飾り、というのがなんともかわいい。

二枚目はヴァラナシ。一枚目とは打って変わって、なんだか物物しい雰囲気。凶器が街に放置されている、という感じだが、別に誰も気にしない。もっと近づきたかったが、角を振り回されたら非常に危険だ。ヴァラナシの牛は気性が荒い。

ところで、インドには一年以上ご無沙汰だが、こうなると、インド病というより、インドがただただ懐かしい。自分がすっかり年老いてしまって昔を懐かしんでいるような気分になる。それも悲しいので、せめてブログだけでも、もう少しインドの写真を出していきたい、と思っています。
(ちなみにインド大陸にはまだまだ行きます。来年かどうかは分からないが…)

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猿になりたい…

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考えるのが嫌になると、猿とか牛とかサドゥになりたくなる。

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午後の犬

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サドゥ本の編集が終わったので、気が抜けてちょっとぼんやりしている。何か考えなければ、と思ったが、何も思いうかばない。それよりも、明日は年賀状でも作らねば、とぼんやり写真データを眺めていたら、こんな写真があった。


ところはヴァラナシのガート、ぼんやりした午後の光のなかで、野良犬がふと後ろ足をあげた。おっ、小便でもするのかな、と思ってとりあえず一枚シャッターを切る。


すると…

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ただ体が痒かったんだね~。

ときどき犬かなんかになりたくなる。ただしこっち側にいるとインド人が怖いから、出来れば対岸で…。

そのあとも犬はいつまでも体を掻きつづけていた。
なんておだやかな風景だろう。
早くインドに行きたいな。

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今日のバナーは第二章、ガンゴートリーで出会ったババです。

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カルカッタのネズミ穴

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日本の写真がつづきましたが、久しぶりにインドです。

場所はカルカッタ公園の一角。ぼこぼこと穴があいた地面から顔を出しのはなんとまるまると太ったドブネズミたち。最初驚いたが、その後は毎年、この一角を通ってネズミたちの顔を見るのが習慣になってしまった。

その後、ネズミ穴が埋められたような形跡があり、ネズミの数も減ったことがあったが、少なくとも一年前にはまだあった。最初に見たのがたしか八年前だから、少なくとも七年間ぐらいは都会の真ん中にこんな不思議なものがあったことになる。

ネズミ穴が長く続いたのは何といってもインド人の動物愛護の精神(?)、写真を見ていただくと一目瞭然ですね。

エサをやっている女の人の姿を、うしろからじっと見ているインド人たちも、もちろんこの行為を非難しているわけではなく、「次こそは俺がエサを与えよう」と、心ひそかに決意しているような表情に見える。

僕もインド人の真似をして何度かエサをやった。そのときも、となりのインド人がちょっと羨ましそうに見ていた。

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