海辺のレストランで

puri100puri13ちょこちょことある作業をしていて、気付くと何日も過ぎてしまった。まだ作業は終わらないが、少し気分転換をしたい気分。というわけで、今回は今年の春に行ったときの写真から、プリーの海辺のレストラン、ピンクハウス。名前はちょっと怪しいが、別に何ということもないゲストハウス付属のレストラン。従業員の話によると、ひどく古いらしい。あのサンタナロッジよりも古いと言っていたが、本当かな?内装は70年代がかっていて、なかなかいい雰囲気だ。目の前には、写真にあるとおり、庭にいくつか椅子、机が並んでいて、その向こうが浜辺になっている。行ったときは朝の光で風景がちょっと黄色っぽくてこれもまた味わいがあった。
プリーには数日しかいなかったが、なんともいえないくらいに良かった。シーズンオフにはいったこともあって、どこのレストランも人がまばら。そうでなくても最近、ツーリストの数は減少傾向にあるという。東海岸は地味だから駄目らしい。僕にとってはまさに理想の土地なんだけど…、まあ、人が少ないというのは個人的には大歓迎だな。
puri101またピンクハウスでお茶がしたい、…ということで、好物のCold Coffeeの写真もアップ。ちなみにインドではアイスコーヒーとは言わない。ブラックなんかはなくて、牛乳とインスタントコーヒー、それに砂糖をシェイクした飲み物。インスタントコーヒーをケチる店が多いのが欠点だが、ピンクハウスのものはなかなかおいしかった。
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春のインド旅行ですが、じつはこれ、「地球の歩き方」の取材でいったものでした。取材分の05~06版はすでに出版されています。クレジットがないので、どの写真が、というのは難しいのですが、裏表紙、インドへの誘いのページ、あとはデリー、ジャイプール、アーグラー、ヴァラナシ、ビハール、オリッサ、カルカッタなどを中心に、撮ってきた写真が掲載されています。

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ガンジス川の朝、そしてインドへ…

ganga02「2005年春インドの旅」は今日でいったん休止になります。というのも、明日から再びインドを目指します。約一ヵ月半、とりあえずガンジス川(ガンガー)源流付近の山々を歩く予定です。最後の写真はヴァラナシの朝、ガンジス川の向こうから上ってきた朝日です。これをさかのぼれば、いったいどんな風景が待っているのかな?もし可能なら、簡単な現地報告もしたいのですが、なにぶん山の中なので、…どうなることでしょう。

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小さな神様

bodhagayagirlインドのテレビコマーシャルで、チャイ屋の少年がティカップを持ちながら踊るような場面があって、いいなあ、と思ったことがあった。どこにでもいるような少年だが、似たような少年を探そうとしてもこれがなかなか見つからない。この少年には、やはり特別なオーラがあるのだ。まるで「小さな神様」のようなもの。
今回の旅で、やはり、ある特別なオーラを持った一人の少女に出会った。出会った、といってもそれは一瞬のこと。夕暮れの田んぼから走りあらわれた少女の姿はまるで妖精のようで、デジタルカメラの液晶に写った自分の姿を見ては何度も笑い転げた。その様子がとても魅力的、というより実はもっと深い感動があったのだが、それは言葉ではうまく表現出来ないもの。そんなとき、カメラマンで良かった、と僕はいつも思う。
少女の写真を撮ったのは仏教の聖地ブッダガヤ。有名な聖地だが、このあたりはインドでもっとも貧しく治安も悪い場所の一つ。そんなところに「小さな神様」である少女が遊び、古くはブッダが悟りを開いた、というのはなんだか奇妙な気がするが、それがインドの不思議であり、旅行者を惹きつけてやまない魔力にもなっている。

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幸福の大地インド

village10はじめてインドの写真を雑誌に掲載したときにつけたタイトルは「幸福の大地インド」であった。インドが幸福かどうかというのは人それぞれに意見があるし、僕もまた、単純にそう思っている訳ではもちろんない。実際、病気や貧困に苦しむインド人は日本人の想像をはるかに超える。でも、病人であろうが貧民であろうが、彼らには彼らの喜びもあるし、楽しみもある。貧民をただ貧民としてくくることは出来ないし、かわいそう、と単純に同情するのも傲慢すぎる。彼らは全体的につつましく、個性を強調することも少ないが、一人一人の命の輝きというのは誰も変わるところがない。変わることがないのは人間だけではない。動物も植物も、そして大地宇宙も含めてそうなのだが、これは発見でもなんでもなく、インドの様々な場面で見聞きしてきたことだったし、インドの古い経典や伝説にも繰り返し語られている。
写真はオリッサ州の田舎の村での光景。夕方の光が林のなかをうっすらと染めている。夕暮れ、という不思議な時間のなかに、誰もが静かに包まれている…。

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ガンガーのほとりで

varanasigirlvaranasibaramonヴァラナシ、ガンガー(ガンジス川)ほとりの二つの光景を紹介したい。まず左の少女。精霊流しのための花の皿を作っている。ここに火を点し、夕暮れのガンガーへ解き放つのがヴァラナシの古くからの風習である。それはともかく、おもしろいのは少女の座り姿、人間というよりまるで鳥である。止まり木の上でバランスをとるかのような少女の姿は、どことなくヨーガのポーズのようでもある。このような座り方は北インドでは普通で、僕もよくするが、南インドではあまり一般的ではなく、それは下層民のポーズだ、と注意を受けたこともある。まあ、下層民でも鳥でも何でもかまわないが、僕としてはこうしたポーズでいることによって、大切な被写体である下層民の心を掴みたい、といった狙いもある。すべての始まりは物まねから、ということで、インド人もやはり、鳥への変身願望でもあるのかもしれない。出来れば一緒に鳥にしてほしいところだが、さて次は右の写真。
パンツ一枚のおじいさんは、歯磨きしながら足を洗っている。口にくわえているのはただの歯ブラシではなく、ニームという木の枝であり、古代から歯磨き棒として使われているものだそうだ。田舎ではまだまだこれが一般的、何かの作業をしながら木の枝でガシガシやっているのが何となく原始的だ。それにしても、おじさんの頭、髪の毛の残りぐらいがちょっと奇妙…。すべてはあるがままに、ということか。インドでは、鼻毛や耳毛がぶわぶわ出ている人なんかもいてはじめは驚くが、慣れてくるとそれはそれかな、と思えてくる。もちろん、みんながそういうわけではない。他人がやっていることをあまり気にかけないのがインド風。勝手にやってくれ、といった放任主義が横行している。それでも最近は、経済急成長のお陰でちょっと小うるさい人間が増えたような気もする。とはいえ、10億の民のなかではそれも少数派。ところで、写真のおじいさんはこれでもバラモンだ。肩にまいている聖紐がその証である。

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インド旅写真

varanasiyoruvaranasiasa相変わらず、ちょっと外したような写真をちょこちょこ探しては、ブログで発表している。ブログだからこの程度の写真を、という意味ではなく、そんな写真の中にこそ、忘れられた旅の断片が埋もれているのではないか、という期待からである。何となく撮った写真というのは、逆に言うと、何かしらの内面的な理由があるのかもしれない。でも、それは本来、言葉には還元出来ないもの。もやもやとしたものが色と形になってあらわれてくるのが魔法のようでたまらない。
一応写真の説明を。両方ともヴァラナシである。左は夜のバザール。バザールの賑わいはいろいろあるが、ヴァラナシの賑わいは一種独特、言い知れない空気がただよっている。次に右の写真。これは早朝のガンガー(ガンジス川)のボート屋さん。インド人の顔というのは人にもよるが、何というか、見ていてほっとさせられる。一緒にいても、僕は何も構えない。自然な気持ちでいられる。彼らが格好をつけないから、こっちも自然体でいられる。…おじさんの顔を見ていて、そんな考えがよぎっていったところをふと写真に撮った。

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たった2ルピーの贅沢

varanasichaiこんなさりげない写真が結構好きです。市井の人々、といった感じかな。ところはヴァラナシの路地裏にある小さなチャイ屋、ちょっと小便臭いが、こんなところでちょこっと座り、素焼きのカップに入ったチャイを飲むのがちょっとした楽しみになっている。一杯2ルピー、日本円で約5円。これぐらいだと、地元の人にとってもたいした贅沢ではないだろう。日本でいえば、ドトールで一服、という感じかもしれないが、狭い室内で周囲に気を使いながらコーヒーをすするよりも、こっちのほうがのんびりできる。路地を行き交う人や動物を眺めながら人々の会話に耳をかたむけよう。たった2ルピーの最高の贅沢だね。思い出していると気分が良くなったので、さらに写真をもう一枚!

varanasichai20ちょっと分かりにくいが、これはシヴァリンガ。同じくヴァラナシの路地裏である。葉っぱや花、それに赤い色粉で飾られた姿がさりげなく美しい。こうした神様の世話は、そのへんに住む人々がめいめいするわけだが、彩りがあるものだから、世話をする人間もまた、ちょっとした幸せな気分になれそうだ。

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インド乞食道(こじきみち)

kojiki01気がつくと、ブログが薄気味悪いくらいに静まり返っている。インドのブログとは思えない。ここ三回ほどインド人の顔が全然登場していないのが原因だ。シャンティー(静けさの意)もたまにはいいが、そればかり続いては極めて退屈。というわけで、今回は一転、乞食の話題、しかも写真は三点掲載!
プリーの街をぶらついていると、一人の乞食の子供が「バクシーシ、バクシーシ(金、金)!」とまとわりついてきた。僕は子供には一切お金を渡さない主義だから、まずは無視するつもりだったが、子供のふてぶてしい目付きに惹かれ、ふとした弾みで写真を撮ってしまった。問題はそのあとで、さてお金はどうしたものかと一瞬考えていると、この様子を見ていた仲間の子供たちがワラワラと集まってきてしまった。おっとこれはまずい、と逃げようと思ったが、すでに取り囲まれて身動きできない。しかし、子供たちの要求というのは、予想に反して、ただ「フォト、フォト!」ということで、さらに記念写真を撮る羽目になった。

kojiki02子供たちを整列させていると、後ろから一人のおじさんが。彼もまた乞食である。街の真ん中で乞食の記念写真を撮るというのはさすがに体裁は悪いが、周囲が気にしている様子はあまりない。子供たちは、さっきまで、「お腹が空いて、死にそうだ~」と演技していたのをすっかり忘れ、生き生きとしている。みんなで記念撮影、なんていうことは、初めてに違いない。でも、インドほど乞食が街中ではしゃいでいる国というのは、ほかにないだろうな。

kojiki03何とか記念写真を撮り終え街をぶらついていると、またさっきの子供に出会った。はっきり言って、インドの乞食は疲れ知らずで、むちゃくちゃしつこい。だから子供の乞食にはお金を渡さないのだが、今回はすでに写真も撮った訳だし、あまり知らん顔も出来ないな、と一枚だけ、と写真を撮っていると、右端からまた一人、子供が飛び出してきた。結局、最後は「マネー、マネー」としつこく迫られ、逃げ切るのに5分を要してしまった。まあ自業自得である。
しかしあとで写真を見ると、どれも悪い出来ではない。子供の後ろから野良牛が迫りくる様子など、インド以外ではまず見られない。まさに野良天国、同じ野良仲間である旅行者にとってもたまらない世界ですね。
(この記事は、乞食を揶揄するために書いたのではないことをご理解ください。僕にとっては金持ちも乞食もたいして変わるものではない。どちらも魅力的でおもしろい、ということです)

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プリーの浜辺

puri05今回のインド旅行で一番気に入ったのがプリー。15年前、初めての海外旅行、そして初めてのインド旅行でも、言い知れない安らぎを感じた場所でもあった。
プリーの魅力はやはり広大な砂浜。砂漠と勘違いするような砂場が、何キロも何キロも続いている。東側には巨大な漁村が広がり、西側はインド人用の保養地となっているが、いくら人が押し寄せたところでなんということもないぐらいにだだっ広い。絶えず吹き抜ける風が砂を巻き上げ、風景全体を、何となく黄色い色に染まっているのが幻想的だ。漁村近くの浜辺にピンクハウスという雰囲気のいいレストランがあるので、そこでひたすら座り続けるのもいいかもしれない。雰囲気のいい音楽が流れているし、ふとそれが止まると、今度は潮騒の音が聞こえてくる。プリーはとてもいいところ、また来たいな…。
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chaichaiのトップページにもプリーの写真を採用しました。こちらは漁村の真っ只中。

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市電の走る街カルカッタ

tram01カルカッタの夜は暗い。赤い色の街灯が、ポツリポツリとあるだけで、あとは店の明かりだけ。別に治安は悪くはないが、何となく怪しい空気がただよう。街のそこかしこには乞食や浮浪者の姿、…そして野良犬が暗い路地を走っていく。小さな明かりを点して、客と話し込む占い師の姿、公園の隅には大きなドブネズミ。いい街だね~、と旅情に浸っていると、となりを、市電がガタガタいいながら走ってきた。カルカッタの乗り物としてはあまり込んでいない車内から、インド人の大きな目がいくつも覗いていて、やがて通り過ぎていく。
市電の走る街カルカッタ、インドの中では特別に抒情あふれる不思議な街だ。特に夕暮れから夜がいいが、じつは早朝も捨てがたい。空港から街へ向かうタクシーからの眺めもなかなかショッキングで、インドがはじめての人には特におすすめ。忘れられない旅になるだろう。
ちなみに、僕はムンバイー(当時のボンベイ)が最初だった。あの街は空港のすぐそばに巨大なスラムがあり、空港バスも、そのすぐそばを走っていく。あのときはちょうど早朝のトイレタイムで、男たちが斜面に腰を下ろし、走る車をにらみながら、大便をしている様が恐かった。このときは海外旅行自体が初めてで、これはとんでもない世界に来たものだと、ひどく後悔した記憶が…。

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