« ちょっと一息ついて… | トップページ | 猿だって考えてるんだから »

聖地の条件2 -オルチャ-

Or001

Or002

Or0023

「聖地の条件」の今日は二回目。聖地周辺の地図を調査しながら、やっぱりここは聖地だ、と勝手に納得するただのお遊びである。ところで、最近、パワースポットという言葉が流行りだが、これは聖地と同義だと思っている。聖地という言葉自体が造語のようなものなので、本当のところどちらでも構わない。むしろパワースポットのほうが意味としては分かりやすい。ちなみにヒンドゥーだとティールタという言葉が聖地にあたるが、意味は「浅瀬」。浅瀬がどうしてパワースポットになるのだろう…。なんとなく分かるような気がするが、結論を急ぐ必要はないので、もう少しいろいろ考えてみたい。

さて今回はオルチャ。デリー、アグラからさらに少し南に下ったデカン高原の入り口。廃墟宮殿や墓の類が丘陵地帯に点在していてとても美しい。一部の寺がインド人にとってのお参りどころとなっているが、巡礼地というほどの場所ではない。とはいえ、巡礼者の態度や周囲の風景を眺めながら、でもやっぱりここには何かがあるんじゃないかと思っていて、今回、はじめてグーグルマップを見てみた。


大きな地図で見る

流れている川はベトワ川。地図上、下から上へと流れ、ヤムナーと合流して、最後はガンガーとなってベンガル湾へと注いでいる。

オルチャの町は、湾曲する川の内側に作られている。ヴァラナシとは反対だが、ヴァラナシが例外なのであって、オルチャはノーマルな聖地の形だ。そして川の中に中州が見え、ここに宮殿が建っている。中州は浅瀬に通じているからここは聖地としての条件を満たしているかと思われるが、まだ弱い。もう少し周辺部を見てみたい。それが下の地図。


大きな地図で見る

(Aの場所がオルチャ)

地図を拡大していろいろ眺めてもらったほうがわかりやすいが、この周辺のベトワ川はかなりややこしい状態になっている。少し上流にダムがあり、その直後ぐらいから川は二つに分かれ、オルチャより下流で再び合流する。しかし、そのあいだにも、幾筋も流れがあり、複雑怪奇な状態になっている。中州にある宮殿については、考え方によっては、中州の中の中洲に建っている、という考えも出来るだろう。

オルチャを訪れたのは雨季だった。緑の絨毯にまず感動したが、写真の通り、川の水量はかなりのものになっていた。町外れに橋があり、渡ろうとして、そこにいた警官に、「帰ってこれなくなるぞ!」と、大声で止められた。大袈裟な、と思ったが、次に日にはたしかに水没していた。

そして今分かったことだが、あの橋は巨大な中洲へ通じるものであった。ということは、ここら辺の橋が全部水没すると、そこは完全に陸の孤島となってしまう。中洲を詳細に眺めてみると、村はいくつかあるようだが、あとはジャングルと荒野ばかりが広がる不毛の土地。オルチャの前を流れる河はたしかに三途の川ということになるだろう。

勝手な解釈だが、だんだんオルチャの姿が見えてきた。オルチャは平和な聖地というより特別な荒野なんだと思う。オルチャに残る廃墟宮殿や墓などの遺跡はヒンドゥー系の王によって建てられたものだが、なぜわざわざこんな僻地に拠点を置いたかが気になっていた。そして、各遺跡は、いかにも計算されたような美しさで丘陵地帯の各所に配置されている。そうした実景と地図を重ね合わせていくと、やはり、これを作った人は、オルチャという土地に特別な感情を持っていたのではないかと思われてくる。はっきり言ってしまえば、風景とか風情とか(だけ)に魅せられてしまったのだと思う。

ただ、実際は氾濫原に近すぎて、とても発展しそうもない土地柄だから、立派な建造物もいずれ廃墟になる運命だったのかもしれない。逆に言えば、旅行者にとっては最果て感が強くてとてもいいところ。そして聖地としても、ささやかながら魅力がある。そういえば、ひとつの廃墟宮殿の中にサドゥが何人かいて、楽器を持って、掛け合いで歌を歌っていた。

------

オルチャはHPのほうでも6ページにわたって紹介しています。
http://chaichai.campur.com/architecture/orchha01.html

|

« ちょっと一息ついて… | トップページ | 猿だって考えてるんだから »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ちょっと一息ついて… | トップページ | 猿だって考えてるんだから »