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春夜の道草

Ta001

先週まで雪が降っていたかと思うと、今日は一転して春。夕暮れになっても温かい。温かくなるといろんな匂いが香るし、河原ではたくさんの虫が舞っていた。こういう日は道草をしたくなる。

川を撮り終わって、寒いときはまっすぐ駅を目指すが、今日は三脚をたたまずに、橋の下の草むらをうろうろ。昼間見たときから気になっていた。何本もある橋脚の壁面に、迫力のある巨大な落書きがちょっと見ただけでも10個以上はある。橋の照明に照らされあやしく光る様子は、ライトアップされた廃墟神殿のようだ。

落書きと言っては失礼かもしれない。絵のことは分からないが、上手いか下手かと言われればやはり上手いと思うし、しかも、魂の叫び、みたいなものまで感じてしまう。ロケーションのよさはもちろんある。ほぼ無人の荒野で、頭上では、絶えず行きかう車の振動と流れる光。ときには米軍機が暗い空を低空飛行で通り過ぎていく。これで爆撃音が響いていたらピカソのゲルニカだ。

壁画を描いている人たちというのは、やはり真夜中に描くのだろう。そして描き捨てる。橋脚の壁は不定期に清掃されるから、絵はいつまでも残るわけではない。描くことだけに価値がある、ということだろうか。

ところで、こういう絵を描くのは、季節的に言えばやっぱり春の夜ではないかと、なんとなく思っている。なんの根拠もない話だが…。

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