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古いネガから

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写真は16年前のラダック、はじめて一眼レフを持って旅したときの写真。

先日、その旅で出会った人からメールをもらって、それで急にラダックの写真をアップしてみたくなった。セレクトしていないネガスリーブから適当な写真をとりあえず二点。あとはもう見ない。懐かしさで頭がおかしくなってしまいそうだし、楽しみはまたあとに残しておきたい。

写真はどちらもレー市内。カメラはこの最初の旅だけは中古のオリンパス。OM-4Ti だったか。レンズはたぶん標準一本で、気になったものをそのまま正直に撮っていただけ。やはり同じ旅で出会ったカメラマンから、「とりあえず近づいて撮ったらいい写真になるよ」と適当なアドバイスをもらって、でも言われたとおりに撮っていた。

結局、ラダック滞在の一ヵ月半で50本ほど撮った。当時としては、すごく撮ったなあ、というのが正直な感想。最後に資金が尽きたので、バンコックに立ち寄り、そこでネガ現像して、べた焼きまで作ってもらって、いろいろ見ているうちに、さらに50枚ほど大きく伸ばしてもらった(当時、バンコックは安かった)。写真を受け取りにラボに行くと、受付の女性が、えらく大袈裟に「素晴らしい写真だわ」と何度も言うのですっかり有頂天になってしまった。今から考えると、あれが運の尽き。

というわけで16年たった今も同じようなことをやっている。今日も雨の中、写真を撮っていた。靴がずぶ濡れだ。

当時のラダックの写真は少しここにアップしています。

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山あり谷あり…

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「山あり谷あり」といっても人生の話ではなく、地図の話。子供の頃、地図にはまって、地図ばかり眺めていた。

地図、と一口に言ってもいろいろあるが、地図が好きな人はまずは何をおいても地形図である。等高線がぐちゃぐちゃと描かれているあの地図のことだ。等高線は、興味のない人にとっては鬱陶しいだけだが、これが読めるようになると、等高線を見ているだけでなんとなくその土地の風景が目に浮かんでくる。

昔、ちょっと山に登っていたときも地図は頻繁に眺めていたが、その後、インドあたりに行くようになって、地図を見る機会は減った(旅をするときは少しは見るが…)。理由は非常に簡単で、インドあたりで売られている地図というのはあまりに粗末で、おもしろくないのである。地形図はもちろんない。地形図を見たのは、ネパールの話になってしまうが、エベレスト周辺の地形図ぐらい。インドでは、軍事的な理由があって精密な地形図はおそらく禁止されているようだ。

こうした事情があって、長いあいだ地図をあまり見ない生活をしてきたが、最近はまた地図にはまりつつある。日本であちこちぶらつきながら写真を撮ろうと思うと、一番の情報源はやはり地図になる。最近はちょっと山のほうに入ることも多くなってきたので、久しぶりに登山用の地図も買った。登山をするわけではないが、見ているといろいろ歩きたくなる。

地図を頻繁に見るようになって、また懐かしくなって世界地図なんかも眺めている。しかしずっと眺めていると、なんだか切ない気分になる。一生かかっても、実際は見られない風景があまりに多い。インドに行き始めた当初は、あっちもこっちも全部行きたい、といろいろ夢を膨らませたが、15年以上たってふと気づくと、インド大陸以外はほとんど行っていない。インドにしたって、あと100周ぐらいはしないとさっぱり分からない。人生は本当に短い。

さて上の写真。ヒマラヤ四大聖地のひとつヤムノートリーから、ガイドを雇って、さらに雪山のほうに登った。ヤムノートリーから上は誰も住んでいないし、もちろんサドゥもいない。おじさんの写真撮っても仕方ないし、ということで日帰りの旅。1000メートルぐらい登ったところで、氷河に阻まれ、「死ぬからやめよう」とおじさんに言われてそこから戻ってきた。雨季になるとヤムナー川源流まで行けるらしい。サドゥも誰もいないが、いつか、そんなところに行ってみたいな、と思うようになった。まあそのときは、知り合いのサドゥでも連れて行こうかな。

そういえば、サドゥ本表紙のサドゥは、「どこでも行くから、誘いに来い」と言っていた…。でも一緒に長いあいだ旅するならナンディバルティババがいいかな…、なんていろいろ考えるが、とにかくこれからも山越え谷越え、いろいろ旅したいものだ。

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インドは大丈夫??

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写真の整理をしながら、久しぶりにインド映画音楽を聴く。懐かしい。

一頃は、インドのバスの中でずっと映画音楽を聴いていた。バスの中に音楽を流れているときはそれを聴き、流れてないときはウォークマン(カセットです…)で聴く。音楽を聴いていると、バス移動の苦痛が半減する。膝上に大きなカメラバックを抱いての旅だったから(そして足元にはフィルムその他)、なんとか苦痛から逃れようといろいろ試した結果が音楽だった。夜を疾走するバスとインド映画音楽はぴったりの相性である。

その後、サドゥ撮影ぐらいから音楽を変え、映画音楽はあまり聴かなくなったが、久しぶりに懐かしい音楽を聴いていると、たまらない気持ちになる。なんというか、結局のところ、僕はインドに行きたいだけなのか?とふと思ってしまうのがちょっと情けない。今、歩いている界隈だって、日本の中では限りなくインドに近い場所だ。

そのインドで新型インフルエンザの患者がついに出たようだ。でもまだ一人。おそろしい病気がいくらでも存在するインドでは、インフルエンザのことなど気にする人はほとんどいないと思うが、実際のところ、インドで蔓延することになると、それはそれで恐ろしい。ひどい衛生状態、街の雑踏、貧弱な医療体制、人々の無知と無関心、病気につけ込まれる隙はいくらでもある。そして来年はハリドワールにクンブメーラがやってくる。

祭りに集まる巡礼者の数は1000万人を超える。河原が野宿者で埋め尽くされ、街中は大混雑。さらに巡礼者は満員列車や満員バスを乗り継ぎ自分の街や村へと帰っていく。しかもこんな状態が二ヶ月以上続くのである。

ちなみに病気が流行していても祭が中止されることはまずないだろう。実際、ちょっと古い時代には、クンブメーラのたびに、さまざまな病気が開催地で蔓延していたという話もある。

さて上の写真は2007年、アラハバードでのクンブメーラ。宗教者たちがトラクターで会場に乗り込んできた。

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牛小屋の匂い

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最近は暑くなって、街を歩いていると、むわ~っとバンコックの匂いがする。バンコック、とくにカオサンとの相性があまりよくないので(あの蒸し暑い雰囲気が苦手です)、別にうれしくなるような匂いではないが、あの、昔の空港の、エアポートバス乗り場でバスを待っているときぐらいはかなり幸せだったので、たまには懐かしく思い出す。

ほかにもいろんな匂いから、さまざまな旅を思い出す。木を燃やす匂いを嗅ぐたびにネパールの山村を思い出すし、前にも書いたような気がするが、初春の乾いた朝などにはラダックを思い出す。旅から遠ざかれば遠ざかるほど敏感になって匂いを嗅いだ瞬間にあっ、これはあそこだ、と迷わずその土地の風景が蘇ってくるが、今日嗅いだ匂いには一瞬反応できなかった。反応できない、というか、訳が分からない時間が数秒続いて、ようやく発見したのが10メートルぐらい先にあった牛小屋。

ちょっと辺鄙な場所とはいえ、東京近郊で牛を見るとは思わなかった。いや別にいたっておかしくないが、匂いを嗅いだ瞬間、えっインド、まさかそんなはずはない、と混乱したのだと思うが、まあ、ただそれだけの話。

そんなわけで、最近もいろいろ歩き回っている。急に暑くなって早くも夏バテ気味だが…。

ちなみに、上の写真は、リシケシの夏の牛。


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モノクロ写真や靴のことなど

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靴を買った。前回買ったのが去年のたしか8月なので、わずか9ヶ月弱の寿命。まあよく歩いた。

何を買うときもそうだが、「強度はどれぐらいですか?」と質問するのが癖になっている。今のカメラも、シャッターユニットが10万回保障、となっているからじゃあ買おうかな、となった。10万回保障なら、実際は12万、13万ぐらいは余裕だろうか、などとセコイ計算を何度も繰り返してようやく決めた。

靴は、「ビブラムソールでしたら普通よりは強いですよ。二倍はもたないと思いますが…」という店員さんの説明で、当初想定していた価格より少し高い物を買ってしまったが、一年半ぐらいもてば上出来か。とりあえず、これで安心してあちこち歩きまわれる。

靴を買ったあとはすぐそばのカメラ屋へ。小さなカメラをいろいろ眺めて、三脚、フィルター、それからSDカードと、とりあえず見るだけ。コンデジは去年からず~っと眺めているが、まだ買う気になれない。買ってもあまり使わないだろう。インドだったらいろいろ使えそうだから、次回インドまでに、これだ、という機種が登場することに期待するとして、カメラ屋の最後はふらりとフィルムカメラコーナーへ。

あいかわらずここは誰もいない。陳列棚に並んでいるわずかばかりのカメラを眺めていると、まさに「兵どもが夢の跡」。郷愁すら感じる。ニコンのマニュアルカメラを手にしてファインダーを覗き込むが、画面の周囲に何も見えないから電池切れのようだ。しかし機械式なのでシャッターは切れる。かん高いシャッター音を何度か聞くうちに、ため息が自然と出る。懐かしすぎる。

コンデジを買うぐらいだったらこれを買おう。レンズは50ミリ一本。フィルムはモノクロ。出来れば自分で現像して、フィルムスキャナーでスキャンしてプリンターで出力。これぐらいだったら出来そうだ。今はとても無理だが、年末ぐらいからだったら…。それで師走の街を撮る、なんて。

初期の写真がモノクロフィルムだったこともあり、モノクロのことはずっと頭にある。それに最近、ブレッソンという写真家の本をふと買ってしまってさらに気持ちが揺れ動いたりしている。ブレッソンの写真をよく眺めていたのは15年以上昔の話、ちょうど写真の魅力にとりつかれた頃のことだ。何がいいのかよくは分からないけど、写真っておもしろいなあ、とそんなことばかり考えたいたわけだが、気が付くと、今も同じことを考えている。

さて今回の写真。モノクロ写真だが、これはカラーポジをモノクロ変換したもの。4年前にネパールで撮った。

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夜まで

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たいてい真っ暗になるまで写真を撮っている。山と空の境がなくなり同じ真っ黒になったら写真は完全に終わり。この時間帯まで歩いていると、旅しているなあ、という気分になる。

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