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ムンバイ

ムンバイで起こったテロについて、何かを書こうとして作成ページを開いたものの、実際は何を書いていいのか、戸惑う気持ちも強い。

ムンバイは僕にとってははじめての海外の地であり、はじめて見た海外の歴史的建造物が、今回テロの標的になったタージマハルホテルだった。また、タージマハルホテル近くのレオポルド・カフェというレストランも襲撃にあったが、ここでは何度か食事をしたことがある。外国人旅行者でいつもあふれていた。その地を知っているだけに、今回の事件には衝撃を受けている。炎に包まれるタージマハルホテルの映像は、あまりにショッキングだった。

そして、もうひとつ、なんとなく気になることがある。

インド政府は、今回のテロリストについて、海外に拠点を置くグループの犯行ではないか、との見解を示しているが、テロリストたちは、自分たちのことを、「デカン・ムジャヒディン」と名乗っている。

その「デカン」とは、当然デカン高原のことだが、なぜ「デカン」なのか。インド人が「デカン」という言葉にどんな響きを感じているのかはよく分からないが、最近、足しげくデカン高原に通い、特別な愛着を持つ僕にとっては、その名称がとても不吉なものに思えてならない。

デカン高原はインドのまさに中心であり、多くの先住民が住み、また多くの神々を生み出した母なる大地である。日本で言えば、それはたとえば、熊野であるだろうか。デカン高原の風土はあやしいまでに神秘的で、愛着を感じると同時に、怖れを感じる土地でもある。そのことはサドゥ本にも書いた。

デカン高原の各都市には相当数のイスラム教徒がいるが、「デカン・ムジャヒディン」が地理的な意味で「デカン」を名乗っているのかどうかは不明だ。そうではなくて、象徴的な意味で「デカン」を名乗っているのだとすると、そこに不吉な決意のようなものを感じてしまう。

それにしても、聖火リレーに始まった2008年という年は本当に暗い。チベット問題もまったく解決されていないまま、世間から忘れ去られている。

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コメント

そうですね・・・
あちこちでおきていることを見ると日本は平和すぎて実感がわかないですが、、、実際そこに行かれたなら余計に心配ですね・・・
今何がおきているのでしょう???
本を見ながら、凄いなぁと思っております。。。

投稿: hideki | 2008.11.29 07:51

こんばんは。
最近ブログを始めたのですが、ムンバイのテロについて、私もまったく同じ気持ちでした。タージマハルホテルの炎上、本当にショックですね。
レオポルドカフェ、私は行ったことないのですが、そこに限らずそういう旅行者の集まるレストランに足を運ぶことって多いですし、他人事じゃないと怖くなりました。

事後報告で申し訳ないのですが、ホームページを開設して、chaichaiをリンクさせていただきました! よろしくお願いします。

投稿: えつ | 2008.11.30 01:46

> hidekiさん

インドから一年半以上遠ざかった今、遠い世界の映像を見ているようでした。テロ自体は毎年のように起こっていますが、今回はやはりショッキングでした。

> えつさん

ホームページ開設、おめでとうございます。見ていて、あたたかい気持ちになりました。アムリトサルの写真もありましたね。
リンクページを見て、また感動しました。サドゥ取材期間中も、えつさんからのコメントで励まされてきましたからね。
彩図社の本が二冊並んでいるのがなんかおもしろいです(笑)
さっそく、こちらからもリンクさせていただきました。
これからも、ちょくちょく遊びに行きますね。楽しみにしています。

投稿: 柴田 | 2008.11.30 21:43

リンクに加えてくださったのですね! ありがとうございます! すっごく嬉しいです!
プロの眼から見たら、技術的にどうしようもない写真の数々だと思いますが、その下手っぷりも魅力ということで(笑)
インドのページが未完成なので、がんばって早くアップします!!

投稿: えつ | 2008.12.01 20:47

こちらこそありがとうございます。
写真、おもしろくて見入ってしまいました。お世辞とかじゃなくて、いい写真だと思います。それと、ブログだけでなく、手作りのホームページ、というのがやっぱりいいですね。
インドのページとブログ、これからも楽しみにしています。

投稿: 柴田 | 2008.12.02 00:01

ムンバイは私にとっては初めてのインドでしたので、
やっぱり悲しい気持ちになります。

こちらでは、インドとの経済的な繋がり、
人の繋がりも随分と強いですので、
大きな大きな出来事です。

特に、今までのインドのテロというと、
首相とか政府の特定の人がターゲットになるか、
インドの市井の人々がターゲットになっていたのに対して、
今回は外国人がターゲットということでも
「他人事じゃない」という感じです。

でも、インドの市井の人々がターゲットになるような今までのテロは「他人事」だったんだろうな〜、
と逆に考えてしまいました。

投稿: Mee | 2008.12.03 20:33

今回のテロは、まだ解明されてないようですが、なんだか不思議です。

外国人を狙ったと言っても、ターゲットとなったのは米英だけだし、でも実際は、大半の被害者がインド人だったわけで…。海外勢力とされているのに、名前は、「デカン・ムジャヒディン」…

タージマハルホテルの映像は、遠い世界の出来事のようで、非現実的な感じもしました。

インド大陸は昔からある意味ずっと紛争地帯で、最近はアフガン情勢もあって、さらに激化しているようです。デカン高原やミャンマー国境の山奥でも、民族主義のゲリラがたくさん活動してますしね。インドでは、今年、すでに5回以上、テロが起こっているようです。

市井の人たちはそういうニュースにも慣れきっていて、日本やシンガポールの人たちが考えるほどには、彼らは衝撃を受けていないのでは、という気もします。ムンバイにもタージマハルホテルにも縁のないという人が何億もいる国ですからね。

投稿: 柴田 | 2008.12.04 01:38

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