
前回、チベット情勢にからんでラダック、チャンタン高原を少し紹介した。もう一回ぐらいはチャンタンを記事にしようかと思ったが、よく考えてみると、このブログではラダック自体の話題をほとんど書いてこなかった。
というわけで、せっかくなので、ちょこちょこ続けているネパールの村シリーズと平行して、チャンタン高原を含めたラダックをゆっくり紹介できれば、と考えた。
今回はゴンパ、つまりチベット密教寺院である。しかし問題があって、写真のゴンパがどこの村のものかがちょっと不明だ。たぶん、バスゴだと思うが、もしかするとサスポールかもしれない。旅行人のガイドブックを見れば思い出すと思う…。
まあ、村の名前はおいといて…。
6年前のラダックでは、約2ヶ月の滞在中、20以上のゴンパを巡った。最初はそんなつもりはなかったが、ゴンパ内の写真を撮るうち、密教エネルギーに完全にはまってしまった。
ゴンパは古いものだと1000年程度の歴史があったりするが、辺鄙な村だと観光客が誰もおらず、ゴンパの中のドゥカンという一番重要な部屋には鍵がかかっていたりする。それで坊さんを探して、鍵を開けてもらうわけだが、ゆっくり写真を撮りたいので、ときには、あとで返却するからとそのまま鍵を預かってしまう。
あとは、パワーあふれる密教空間の中でひとり至福の時間を過ごす。
至福の時間といっても基本的には写真を撮っているだけだが、本人としては、得体のしれない充実感に包まれる。それを言葉で表現するのは難しい。あえて言うなら、何か、あらゆるものが密集しあっているという実感だ。そして、いつも思ったのは、ここで寝たいよ~という、常識からするとありえない願望だった。そんなことは本場の坊さんでも許されないから、どうしようもないわけだが(坊さんは決まった部屋で寝る)。
密教というのは、簡単に言うと、言葉では表現できない秘密の教え、ということになる。密教はチベット文化圏だけの占有物ではない。日本も密教王国のひとつだ。
比叡山延暦寺を中心とする天台宗と、高野山を中心とする真言宗が密教である。あと、忘れてはならないのが、僕がもっとも好きな日本の聖地、伏見稲荷を総本山とするお稲荷さんグループ。これは真言宗の関係。鳥居が立ち並ぶ異次元空間はまさしく密教の世界だ。
チベット密教と日本密教は、インドを親とする兄弟関係みたいなものだと言えるだろう。あるいは、日本密教は中国経由なので、チベット密教から見ると甥っ子のようなものか。
では密教発祥の地インドでは?と言えば、まあいろいろあるが、その中心といえば、それはやっぱりサドゥだろう。そのサドゥが集まるクンブメーラは密教の原点。
というわけで、サドゥ、チベット密教寺院、伏見稲荷と一直線に並んでしまった。サドゥを本格的に撮る前に、伏見稲荷とゴンパを撮っていたのだから、この二つをやってなかったら、サドゥは撮らなかったかもしれない。
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