ヤワラーの夜
夏の街を歩いていると、ふとバンコックのことを思い出す。といっても旅行者に人気のカオサンではなく、中華街ヤワラー。
ヤワラーばかりを歩いていたのはもちろん雰囲気が好きだったからだが、もう一つの理由はたぶん、ヤワラーがバンコックのほかの地区に比べて涼しかったから、かもしれない。陽のあたらない細くて暗い路地はどこかひんやりしていたし、粥屋にあるおかずも作り置きなのでぬるかった。
あと、サンペーレンという路地裏商店街では、開けっ放しの店なのに冷房をガンガン効かせている店が多かった。
そうやって、涼しそうな場所ばかりを選んで写真を撮り歩き、ときどき、華僑のオヤジばかりがたむろする喫茶店に行って涼んだり、やけに暑い日はインド人街近くのミスタードーナツまで出かけた。
ヤワラーは夜がまたよかった。東西を走るヤワラー通りでは「中国城」の看板が煌煌と輝き、南北を走る少しせまい通りでは、燕の巣の看板と中国演歌。最近行ったのは二年前、今も変わらない雰囲気なんだろうか。
さて、chaichaiのほうでは、またフォトエッセイで小さな連載をはじめました。「博物館で出会ったインドの神様」ということです。よかったら見てください。
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