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ココナッツと牛糞

Gyuhun01

今日はこの一枚。とても小さな世界だが、インドの宗教観がよく現れている。ココナッツの右隣は見てのとおり牛糞、上に花を飾った手作りのお供え物である。

写真はガンジス川河口のガンガーサガール。普段は村もないような場所なので、たぶん、巡礼が時折連れてくる牛の糞を飾ったものだ。牛糞は薪代わりにするので意外と人気がある。牛糞を燃やして作った食事はインドでは十分に神聖なものとなる。同じように、牛糞を燃やしてその煙に包まれながら、サドゥー(放浪する行者)が瞑想するのも何度か見たことがある。だから考えてみれば、お供え物に牛糞があることは驚くことではない。

それにしても、牛が神聖だからといってどうしてその糞なのか?

それはなかなか難しい問題だが、一見無駄なようなものでも、切り捨ててしまわないのがインドらしいところ。糞はもちろん飼料にもなるが、飼料にもならないようなものも、やはり何かの役割を果たしている。逆に言うと、それがあってはじめて、世界(宇宙を超える広がりを持つ世界…)は順調に動くことが出来る。食べ頃のココナッツと同じくらいに牛糞は大切なものだ、ということを多くのインド人がよく知っている。

何かが欠けてしまえば輪廻転生もなくなってしまうじゃないか、というインド庶民の素朴な真理が、写真のような不思議に心温まるお供え物となったのではないかと思う。

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