« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »

スイスに行ってきます。

明日から取材でスイスに行ってきます。
期間は約三週間、帰国は来月10日になります。
それでは、また帰国後に。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

サラスヴァティー・ギリとナルマダ・ギリ

Ropway01Ropway02サドゥーは一人身であるのが原則だが、そうじゃないサドゥーもまた多い。ただ、そんなサドゥーの多くはなし崩し的にサドゥーになり(つまり、サドゥーもどき)、そして、なし崩し的に夫婦となって諸国を遍歴する。そういうサドゥーはすでにサドゥーというより、ただの巡礼者のような存在であり、いつしか自分がサドゥーであったことも忘れていく。ただ、サドゥーというのは本来、世間の決まりごとを捨て去った人々だから、別にサドゥーであることの掟なんかを几帳面に守る必要もない。実際、ほかのサドゥーも世間の人々もうるさいことはないも言わない。それがインドのいいところである。

ところで写真のサドゥーだが、これまた夫婦である。ただ、オヤジのほうはいかにもサドゥー然として貫禄もある。いわゆるビックサドゥーであり、ぶらぶらと聖地を歩いていると、狂信者がわざわざ挨拶にやってきたりするのだが、その後ろから、ひょこひょこと、ちょっと猿に似た嫁さんサドゥーがついていくのを見ると、信者たちの多くはなんとなく複雑な表情を浮かべる。このビックサドゥー、名前はサラスヴァティー・ギリという。

サラスヴァティー・ギリと初めて出会ったのは今年一月、ガンジス川河口の聖地でのこと。上半身裸のたくましい後姿を見て、おお、これは怖くても写真を撮らねば、と怒鳴られるのを覚悟しながら声をかけたら、思いがけない笑顔がそこにはあった。さらに、そこへぶらぶらと近寄ってきたのが嫁さんのナルマダ・ギリ。写真を撮り、一緒にお茶を飲んだ。とはいえ、この時はちょっと話した程度だったが、その後、渡した名刺の電話番号に、サラスヴァティー・ギリから何度も電話があった。言葉もあまり通じないから最初は誰かも分からなかったし、だいたい、たいした用事なんか何もない。それに国際電話なんだから料金もばかにならないはずだが、やっぱり変人サドゥーである。ただ、この時は、またインドに行くから、そしたらまた会おう、などと適当なことを話していたら、今回の旅の二日目、ハリドワールというガンジス川沿いの聖地でいきなり再会した。

むこうは多分、これは赤い糸で結ばれているものと思ったらしく、それから二日間、猛暑の中をたっぷり彼らのわがままに付き合わされた。二日目には、町から見える山寺マンサデーヴィーに一緒にロープウェイで登ったのだが、上がそのときの写真。幼稚園生のように喜ぶサラスヴァティー・ギリと、訳の分からないままに、ただ付いてまわるナルマダ・ギリ、サドゥーの人生もいろいろである。

今回帰国してからもサラスヴァティー・ギリから電話があった。デリーからであった。実はハリドワールに来ていたのもデリーに行くためであった。なぜデリーなのかというと、ナルマダ・ギリが体の検査をするためなのだという。その後、彼らの町を訪れたさいに二度、電話をしたが、不在であった。その間、彼らはずっとデリーにいたようだ。電話では詳しいことは質問しなかったが、ちょっと心配である。

サラスヴァティー・ギリからは、その友人を介してメールもあった。僕は返信に、次回の再会場所と時期を記しておいた。僕が行かずとも、いずれ彼らはそこへやってくる。二人そろって元気な姿を見せてくれたら、と願わずにはいられない。

さて、何でこんな話になったのか。そう、サドゥーの人生もさまざま、ということを書こうとしたのだ。サドゥーはサドゥーになった時点で、それまでの人生を捨てたのだから、その捨て去った過去の話を掘り起こす必要もないけど、それで終わったわけではない。その瞬間から再び新たな人生が始まる。

サラスヴァティー・ギリから彼の若かりし時の写真を見せてもらったことがある。写真といっても、それは小さな書物に小さく印刷された不鮮明なもので、情報はたいして得られない。ただ、彼が当時、パワーあふれるビックサドゥーであったことだけは、その粗末な写真からも分かった。もちろんナルマダ・ギリとは出会っていない。当時はインド独立から間もない頃で、サドゥーは今よりずっと神秘的な存在であったのかもしれない。サラスヴァティー・ギリが当時、何を考えていたのかは不明だが、あれから五十年、彼は嫁さんサドゥーと一緒にゴンドラの中で穏やかな笑顔を見せている。なんだか不思議な感じであるが、悪い感じは全然しない。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ババアシュラム

Uma01Uma02野暮用で実家の京都に帰っていました。今朝、夜行バスで戻ってきたばかりで、なんだかまだ眠たい。京都はあいかわらず異様に蒸し暑く、結局ほとんど外出もしないでだらだらと…。

話は変わるが、このブログで使用しているココログが明日の昼から大規模なメンテナンスに入るらしい。そういえば、最近は管理画面に入るのもなかなか大変だったりと、調子が良くないようだ。コメントしたのに、文字化けしてしまった、などという連絡をある人から受けたこともある。

ココログがおかしいのは最近の話ではなく、すでに数ヶ月に及んでいるらしい。しかも、調子が悪いのは料金を支払っている人のブログのみ、ということで、批判非難が吹き荒れている様子である。たとえば、メンテナンス状況を知らせるブログのコメント欄には文字通り、罵詈雑言が飛び交っているのである。おそらく、電話による苦情も殺到しているに違いない。

実は僕自身もお金を払ってブログを使用している組なのだが、最近は旅行暮らしが長いせいで、ご覧のとおり、あまり熱心にブログをやっていない。それにアクセスが集中する夜は避けるから、それほど困っているわけではない。だから適当なことが書けるのだが、こうした状況を見て思うことは、なんだか他人に厳しい人が多いな~、ということである。有料、有料、というが、たいした金を払っているわけではない。たしか千円ぐらいじゃなかったかな。千円でいったい何が買えるだろう?安いから、という理由で企業が胡坐をかいて良いわけではないが、千円程度の金を支払った程度で罵詈雑言を浴びせるのはやはり行き過ぎだろう。ただ、それだけストレスを抱えている人が多いということだろうか。他人に厳しくやられた鬱憤を、こうした場所で晴らそうということか。

というわけで、今回は穏やかな写真でも見て、ちょっとはリラックスしてもらおうということもあり、上の写真たちです。「居並ぶ馬の尻」と、「山々を背景にしたババアシュラム」。「ババアシュラム」というのは、まあ、「サドゥーたちの憩いの場」みたいなところで、一日一回、大量の食事を作ってサドゥーたちに提供しているところである。「ババアシュラム」の主もやはりサドゥーであり、だから別にたいした規則などもなく、まあ、適当に、和気あいあいとした雰囲気が流れている。写真は二枚ともケダルナートです。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

引越し

Yadokari引越しなどでバタバタしていてブログの更新も久しぶり。まだまだやることはあるようけど、とりあえず、食べる、寝る、風呂、洗濯が出来て、それにインターネットがつながったから何とかやっていけそうだ。

引越し自体はあっという間で、別に大変でもなんでもなかった。それに部屋もきれいになったし、引越しもたまには悪くはないな~、などと今は思っている。やはり、同じところにずっといるのはいいことではない。当然部屋は汚くなるし、かといってマメに掃除などするわけがなく、何もかもが停滞し、淀んでしまう。そんな風になる前に、二、三年に一回ぐらいのペースで引越しするのが理想的かな。

ありえないことだが、もし有り余るほどのお金があったとしても、家は建てない。借りるより買ったほうが得だというけど、それはあくまで金銭的な話。だいたい、すごい嫌な奴が隣にいたら、どうするんだろう?借家なら、さっさと引越して、ハイ、終わり、である。それに引越しのたびに荷物も少なくなっていって身も軽くなる。今回も、よくこんなにも、と思うほどのゴミ、というか不要なモノが出てきたので、情け容赦なく捨てた。しかし、それでもなかなか捨て切れてないものである。これもいらん、あれもいらん、というのがいろいろ今もあって、次の引越しに備えて、いろいろと思案中である。

さて、今回の写真だが、今年初め、アラハバード・サンガムで行われたマグメーラー(マグ月の祭り)のもの。毎年、インド中から大量の人々がやってくるのだが、流浪の民みたいな人も結構多い。もちろんサドゥーもいるし、乞食もいる。身一つ、とか、一抱えの荷物だけを持ってうろうろしている人々である。荷物が少ないばかりではなく、地位も職業も土地も、それから家族もいなかったりするから、まったく自由そのものである。捨てるものなんか全然なかったりする。

写真のトラクターは、どこかの家族連れのものだが、大切なものは全部そこに積んで、一週間とか一ヶ月とかの単位でここに暮らしている。家のほうは、もぬけの殻かもしれない。もともとたいした物は持っていないだろうし、空っぽになった家には泥棒も入らない。気楽なものである。食事も毎日同じような粗食で不満もなく、トイレは野糞、シャワーは川の中なのだ。何もないような暮らしだが、毎日、太陽の光をいっぱいに浴びて夜は月を眺めながら暮らしている。貧しさを美化するわけではないけど、それはそれで、考えようによってはとても贅沢な暮らしといえる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »