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SKYWARD誌に写真掲載

今回はお知らせです。JALの機内誌、SKYWARDの9月号に、「スリランカ 郷愁の丘、茶の里へ」という企画で写真と文章が掲載されています。昨年の夏、セイロンティーの故郷である、スリランカの丘陵地帯を10日ほど歩き回ったときのもので、おだやかでのんびりしたグラビアページになっています。是非、本屋でご覧ください、と書きたいところですが、これがあまり本屋にはないんですね。東京では、紀伊国屋にあるほかは、三省堂などにも置いてあるように聞きました。あとは9月中にJALを利用することがあるなら、ってそれもあまりなさそうですが…。

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ガンジス川源流への旅8(国際電話)

people04aa昨日、近所のショッピングセンターで買い物をしていると、最近ほとんどならない携帯電話が鳴り始めた。なんだろう、と思って電話に出ると、しばらく沈黙があり、それから「ハロー、ハロー」と呼びかける声。おっ、外人だ、というより、インド人だ、と思ったが、僕にはあまり「まともな知り合い」はいないはず。「まともな知り合い」というのは、つまり、国際電話をかけ慣れているような人、つまり上流インド人ということで、そういう人でないとすると、いったい誰だろう?もしかして、このあいだデカン高原の村の、共同洗濯場で話した女の子かな?電話するって笑いながら言っていたしな、と思ったが、受話器の向こうから聞こえてくるのは紛れもなく男。ということは、あのサドゥーが、写真はまだか、と電話してきたのか。携帯電話、しかもPHSに、裸のサドゥーから電話がかかってくるというのも世も末だな、などと、一瞬のうちにいろいろな考えがよぎっていったが、電話の主は、トレッキングガイドだった。別に用件はなく、というより、もともと身振り手振りがないと意思疎通が難しいような関係で、しかもちょっとタイムラグがある。元気か?元気だ、ぐらいで終わってしまったが、その割には、なんだか胸騒ぎがするような電話だった。受話器と受話器と通して話している人間どおしのあまりに違う環境が感じられて変な気分だった。たいした音がなくても、僕は受話器の向こうから、インドのいろいろな音を聞き、匂いが嗅ぎ、光景を見た、そんな気がしていた。それにしても、あのガイド、何のために電話をしてきたのか。親友だと思っているのか、あるいは上客だと思っているのか、いずれにしても、期待にこたえるためにまた行くしかないかな。
写真はガンゴートリーの寺の崖上に寝ていたサドゥー。彼には名刺を渡してないから電話がかかってくる心配はまずないだろう。
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トレッキングガイドのソンパール君は「ガンジス川源流への旅5」ですでに紹介済みです。

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雨上がりの川

orcha05aa今日は台風が近づいているようで外は激しい雨。気温も下がり、気持ちいい。インドでも、5月、6月は猛烈に暑いが、雨が降ると突然気温が下がって、晩夏のような雰囲気になる。このあいだ、デカン高原を巡ったときもそうだった。
写真はオルチャ近くの平原を流れるべトワ川。雨上がりの空に太陽が顔を見せ、その光に照らされた川の流れが印象的だった。写真で見るように、かなり増水していて、対岸に渡る橋は水の中に沈んでいる。もしかすると、雨季のあいだじゅう、対岸との行き来は出来ないのかもしれない。
オルチャに滞在中、川遊びをしていた子供が流され行方不明になったと聞いた。でも、それを話した人も含めて村はどこまでも静かで、まるで何事もなかったかのようだ。モンスーンがやってくれば、そんなことは当たり前、といわんばかりで、ときどき、そんな国にいることに恐ろしさを感じることもある。
でも、…恐ろしいと思うからこそ、一時の平穏が、またひときわ穏やかな時間として感じられるのだろうな。そうなことを思いながら、川を眺めていたら、また黒雲がやってきて、激しい雨になった。

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ムルガンの住む山(インドに遊ぶ4)

palani03aaa今回は突然過去にさかのぼり、南インド、タミル地方の聖地パラニの山の写真。じつは、この地に思い出を持つある方から山の写真をアップしてほしいとの希望があって探してみた。あまりいい出来ではないが、昔の写真なので仕方がないな。パラニについては、すでにchaichai(こちら)のほうでも書いたし、ブログ(インドの顔19)でも一度話題にしたことがあるので繰り返さないが、山だけでも寂しいので、写真をもう一枚。

palani02aaaとんでもなく長い棒を口に刺して、これからパラニの山に向かおうとしている。もちろんこれは苦行、悲壮感あふれるように思われるかもしれないが、じつはそんなこともなく、雰囲気はとても明るい。一応恍惚状態にはいっているので、止まってくれ、などとは言わないが、写真を撮られて怒り出すような人はまずいない。
パラニは、南インドの豊かさを象徴するようなおすすめの町。なお、タイプーサム大祭は1月から2月、タミル暦タイ月の満月を最終日にした三日間。最終日には金色の山車が山の頂上を巡るようだが、一度山に登ると降りて来れなくなるかもしれない。何しろ小さな山に数十万人の人が押し寄せるというから想像するだけで恐ろしい。山のふもとで、巡礼者の顔を見ているだけでも十分に楽しめると思う。

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丘の時間

other29aaancient51aa今日もオルチャの丘の写真を二枚アップします。左の写真は、雨を含んだ夏の雲が印象的な午後の空。だんだんに風が湿り気をおびて、そのうちざっと降り出す前あたりの時間も結構良いものだ。
右の写真は、真っ赤な夕暮れがやがて終わり、闇の中に沈んでいく、静かなひと時…。右の建物は今も寺院として生きているので、何本かの旗が風になびいている。ときどき巡礼がやってきて、鐘を打ち鳴らすのを遠くで聞くのはとても風情がある。インドの風情なんてあまり日本では聞かないけど、じつはすごく胸を揺さぶられるものがあり、強い予感に満ち満ちている。
夕暮れの写真を撮り終わり、丘を下っていく途中でまた奇妙なものに出会った。夜の帳が下りつつある道の端で堂々とうんこをするおばさんたち。結構たくさんいて心苦しいが、道は一本しかないので、そのまま歩くしかなかった。遠くからは女の子たちも水がめを持って歩いてきていたので、彼女たちの目的も同じだろうか。そのへんで用を足すのはインドの農村部では当たり前のことで、実は驚くほどでもないが、デカン高原北部から東インドはちょっと露骨すぎて、もう少し隠れてできないものかなあ、と思ってしまう。でもまあ、僕がもっとも心惹かれている地域と重なってしまうのがなんとも微妙な気分…。

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魅惑の丘

orcha04aaorcha03aa前回に続いてオルチャの話題を一つ。前回紹介した建物はじつは宮殿ではなく寺院だそうだ。この寺院から裏手の丘陵を上り下りしながら20分も歩くとチャトリ(墓園)建築群に到着するのだが、そこにいたる道がとても印象的で、ここがインドであることを忘れてしまう。例えるなら、まるでスコットランドかアイルランドの寂しい丘を歩いているような不思議な気分、雨のあとの、ちょっと肌寒い風もとても気持ちいい。人影はあまりなく、ときどき牛や水牛が道を横切っていく。まるで童話の世界に迷い込んだようだ。
丘の上から眺める建物のたたずまいもじつに良い。空の様子に応じて次々と印象を変えていくのは別に当たり前のことではなく、建物自体の神秘的な魅力がなければ印象的なものにはならない。その点、オルチャの建物はどれをとってみても、駄作というものはまったくないし、建物の配置の、バランスの良さが際立っている。まったく伝えられていないようだが、これを作った建築家はすごいセンスの持ち主だったんだろうな。
オルチャを見て思い出したのが、スペインのセゴビアという町。谷をはさんだ丘から眺めると、ディズニーランドのモデルになったという城から、宮殿、そして教会にいたる眺めがとても美しい。この丘の眺めに魅了され、夜に真っ暗な丘を登った記憶があるが、オルチャの美しさはセゴビアの上をいくかもしれない。まあ、どちらが良いかはともかく、二つの遠く離れた街には、どこか同じような美意識が流れていて、それが不思議な気がする。もしかすると、オルチャはインドでもっとも西洋的な美しさを持った街なのかもしれないが、オルチャは純粋なヒンドゥーの街でもあり、建設当時は西洋人の影もないようだから、そのあたりのことは謎である。
ちなみに左の写真、手前の三つの建物が寺院(そのうち一番奥が前回の建物)、後方に見える大建築群が宮殿で、おもに二つの建物からなっている。写真には見えないが、この地点から右遠方にはチャトリ(墓園)の建築群、背後にも、やはり巨大な寺院が一つそびえている。ここは何度歩いても素晴らしい。

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モンスーンミステリー

orcha01ss明日はお盆、ということで、ガンジス川を離れてこんな話題を…。
写真はデカン高原北部の村オルチャ。風光明媚な村と聞いて出かけたのだが、目の前に現れた巨大な宮殿はまさにお化け屋敷。観光客がほとんどいない宮殿は物凄く不気味で、そして美しい。何年か前、スペインとポルトガルの冬を三ヶ月歩いて、不気味な美しさには慣れていたつもりだったが、オルチャは、スペインとポルトガルのどの町よりも印象的だ。とはいえ、これが乾季であれば、それほどでもなかったのかもしれない。オルチャの凄みは、モンスーンの空に立ち込める黒雲の影響によるところが大きい。
オルチャには、写真以外にもいくつも巨大な宮殿があって、それがほとんど補修もされずに放置されている。宮殿内部を歩いていると、通路がすっぽり崩れ落ちていたりと、危険な箇所がいっぱいある。建物内部に通じる細い道は同じ規則の繰り返しとなっている場合が多いから、自分がどこを歩いているのかだんだん分からなくなる。しかも空には立ち込めた雨雲。そして語り継がれる宮殿の悲惨な最期、などなど。ホラー映画のロケにうってつけだが、ちょっと怖すぎるからどうだろう?
それにしても、見れば見るほど恐ろしい。ドラキュラの館みたいだ。

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ガンジス川源流への旅7(夏の夜の夢)

arathi01aa一つの作業が終わってとりあえずほっと一息。来週からまた別の作業をはじめよう。
このあいだの旅行はインドを軽く総決算するつもりで行ったのだが、サドゥーとガンジス川を歩いたことでまた新たな世界がぐるぐる展開しはじめた。一ヶ月前、「しばらくはインドに来ないかもしれませんね」とある日本人に語っていたのに、じつはもう来年のことをいろいろ考えている。よく考えると、こういう嘘はこれがはじめてというわけでもない。とはいえ、これまで撮るだけ撮って放りっぱなしだった写真も少しは整理しなければ、というわけで、ちょこちょこいろんな作業を始めている。
今回の写真はハリドワールの夕暮れのアラティー(礼拝)。冷たいガンガーの水が暑苦しい空気を切り裂くように闇の中を走っていく。その両側のガートに数千人の人が集まって、祈り、歌う。流れていく祈りの灯火があっという間に水の流れに消えていくのがなんとも儚い。まるで夏の夜の夢のようだ。
アラティーの最後にはパジャン(聖歌)が流される。最後は大合唱になって終わるのがとても印象的で忘れられない。まさにインドの夏の風物詩(アラティーは一年中やっているようだがなんといっても夏が一番。日本でいえば花火といったところか)…。

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ガンジス川源流への旅6(夕暮れ時)

monky01s最近少しすることがあってブログの更新が滞り勝ち。今も余裕がないから、こんな写真でちょっと一服…。
猛暑のハリドワールではゆったりと落ち着けるという時間をほとんど持たなかったが、夕暮れ時、こんなふうな優しい光景を見ることはあった。写真のおじさんは、特にサドゥーなんかではなく、何もせずにぶらぶらする人。一日をただのんびりと過ごすだけ…。背後に光っているのがガンジス川の流れ。おじさんの住処は川から50メートルくらい入った緑地の一角。何人かの同じような仲間と簡素なテント小屋で暮らしている。

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ガンジス川源流への旅5(シヴァリンガとソンパール君)

guid01あまりに暑い日がつづいてまるでハリドワールに戻ってきたみたいだ。ハリドワールの思い出に浸れる雰囲気ではない。というより、ハリドワールの写真を見ているだけで暑さが倍増していく。
ということで、今回は気分転換に(いつもの話ですが…)山の写真を貼り付けておいた。背景のとんがった山が、ガンジス川源流のさらに奥にそびえるシヴァリンガ。今回の旅で目指したのは、その山麓の牧草地タパヴァンだったが、その話はまたいつかの機会に…。
山を背景に立っている男はトレッキングガイドのソンパール君。主役のサドゥーとは違い、ブログ以外では公開のチャンスもないだろうから今後も頻繁に登場してもらおうかな。リシケシより数時間北の山村出身で、軍隊の試験に何度も落ちて、それで仕方なく、今はしがないトレッキングガイドをやっている。今回は通常の業務に加えてわがままサドゥーの面倒までみさせてしまった。サドゥーなどという異形の者とは以前には付き合いもなかったらしく、「いい経験になった」と話してくれた。
ソンパール君、なかなかの好青年で、インドでこれまで雇ったガイドの中では一番だった。明るく正直者で、仕事も真面目、優秀なガイドが非常に希少価値であるインドでは得がたい存在だった。英語があまり出来ないのと、その割りにおしゃべりというちょっと矛盾した欠点はあるが、たいしたことではない。機会があれば、また雇いたいな。

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ガンジス川源流への旅4(インドの珍寺)

2005indiantemple052005indiantemple092005indiantemple10サドゥーの話題が二回続いたので、今日は息抜きにハリドワールのインド版珍寺。ただ、珍寺といったところで、インドにこの手の寺は数多くあるし、信者たちは、とりあえず神様の形をしていれば神様だとするようなおおらかな気分があるところが、例えば日本なんかとは異なる。
紹介する珍寺は、ハリドワールの郊外に二つ並んで建っていた。その外観は、あまり出来の良くないお化け屋敷といったところだ。なかはいずれも洞窟っぽく作られている。細い道沿いには神話に基づく様々な場面がいくつも展開されているが、これが結構おもしろい。カメラを持ち込まなければ、入場は基本的に無料だし、田舎から出てきた巡礼などにとっては特に見ごたえがあるのでは。ところで、この寺の名前だが、聞くと「インディアンテンプル」、という答え。おおらなのか、やる気がないのか、あまりの暑さで頭がおかしくなっているのか…。
この寺には、例によってあるサドゥーと一緒にやってきたのだが、このサドゥー、若いが不真面目な男で、「俺も金持ちになったらこういう寺を作りたいな。そうだ、氷で作ったリンガ(シヴァ神の男根)を祀ってアマルナートテンプルにしよう!」などと一人で張り切っている。氷のリンガというのは、ヒマラヤの奥に実際にあるもので、アマルナートという有名な聖地になっている。それにあやかり極彩色のヒマラヤ寺院を作ったら、たしかに大人気になるかもしれない。ただ、氷のリンガを維持しようと思ったら、やはり全館冷房は絶対必要。それに停電対策も万全にしなければ、大切なリンガが溶けてしまう。しかし、そんな贅沢はインドの田舎町にあってはまだまだ夢のような話、あのサドゥー君も、今頃は炎天下の緑地で冷たい大寺院の夢でも見ながらひっくり返っているに違いない。

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珍寺について、おもしろいサイトがあります。おもに日本の珍寺紹介ですが。こちらをどうぞ。

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chaichaiのトップページの写真を変更しました。「ガンジス川源流への旅」が、おそらく、かなりゆっくりしたペースで進む予定なので、いつまでたっても山に辿りつけない可能性があります。それで、トップページの写真だけでも山らしいものを、というわけで、…写真は楽園タパヴァンへの最後の急坂です。二人の男が、今回知り合ったババジ(サドゥー)です。前を行くのがサントスナートババ、うしろがアマルナートババです。アマルナート、というと、今回の記事にもでてきますが、アマルナートババの名前はもちろんそれにちなんだ名前です。

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