« 東京の日常風景 | トップページ | 不食と粗食 »

満月の夜

さっき夜道を歩いていたら、真っ先に真ん丸い月が目に飛び込んできた。ちょっと赤みを帯び、いつもと違う凄みがある。調べてみると、今日はやはり満月であった。何日か前に見たときもだいぶ丸かったが、やはり満月というのは特別のものがある。

僕は結構月の満ち欠けを気にするほうである。月が好きというのもあるが、月の満ち欠けを見るたびに、「今頃インドでは○×の祭りが行われてるんだろうな」と、考えるのが楽しい。インドのほとんどの祭りは、今も月の満ち欠けでその日程を決めている。日曜日だから、というような理由で祭りを行うこともないし、雨天順延なんてことはありえない。

祭りは人間の都合で行われるものではない。神というのが分りにくければ、森羅万象の動きを忠実にたどり、その時々にあった祭りを執り行う。極端に言えば、毎日毎日、空を見上げ、太陽と月の動きに合わせて、分刻みに何かの行事が行われる。

インドの寺に行くと、なかに沢山の神殿があって、こっちは何々の神様、あっちは何々の神様、とあって、それぞればらばらな時間に鐘が打ち鳴らされ、小さな行事が始まったりする。インドの暦では、今日はシヴァ神の日、とか、今日はサラスヴァティー女神の日、などがあるが、もしかしたら、今はビシュヌ神の時間、なんていうのもあるのかもしれない。

しかし、そうはいっても、とくに重要な日というのはある。その一つが満月だ。この日ばかりは、インド中のどこかで大きな祭りが行われている。

例えば今日、多分、南インドのティルヴァンナマライのアルナチャラの山に、巨大な炎が燃え上がるはずだ。これは、神話のなかで、ビシュヌ神とブラフマン神がどっちが偉いかで言い争いをしていたところ、突然、シヴァリンガ(男根)が火柱となって天と地へ果てしなく伸びていった、という神話に基づく祭りである。あとは、砂漠のオアシスであるプシュカルという村でラクダ祭りが行われる。最近は少なくなったそうだが、それでも数千匹のラクダと牛が集まるラジャスターン州一の家畜祭りだ。また、ビハール州のソネプールという村でもやはり大規模な家畜祭りが行われる。これは牛中心で派手さはないが、家畜の数はアジア一だという評判だ。

とはいえ、どの祭りでも、現地は大勢の巡礼客でめちゃくちゃになっているはずだから、遠く日本の夜空を見上げながら、異国の祭りを想像するほうが、かえって楽しかったりする。

---------------------
(追記)
これを書くためにいろいろ調べてみると、どうもそれぞれの祭りのクライマックスは昨日であったようだ。・・・今日は確かに満月だが、よく分からない。間違っていたら、すみません。

|

« 東京の日常風景 | トップページ | 不食と粗食 »

コメント

はじめまして
「インド写真撮影」で検索し貴HPを見つけました。 
2006年、2007年とプシュカールの
らくだ祭りに行ってきました。
インドの経済状態を反映してか、今年もかなりの頭数でした。
でも、今年は売れ行きが良かったのか、ほぼ3日目で完売状態!
らくだも馬も牛もいなくなりました。
僭越ながらご報告まで。

投稿: 夢見るセブン | 2007.12.03 15:03

はじめまして。

二年連続でプシュカル祭ですか。いいですね~。楽しそうだな。いまだにらくだに馬に牛が一挙に売り買いされているインドって、本当にいい国ですね。

僕はプシュカル市は行ってなくて、少し小規模の家畜市しか体験してないです。春に旅行することが多かったので。らくだ市がトラクター市に変わる前に、近いうちにプシュカル市に行きたいです。

(3年前に書いた自分の記事を、久しぶりに読んで、おもしろかったです)

投稿: 柴田 | 2007.12.04 00:20

確かにプシュカールは、毎年11月頃ですものネ 春では、難しいですね
しかし、だんだんと観光化されつつあります。
昨年は、飴でごまかせたものが、今年は10ルピー!もふんだくられました。

投稿: 夢見るセブン | 2007.12.04 16:58

ラジャスターンは観光化が激しいですからね。

とはいえ、ラジャスターニはあんな性格なので、ちょっと親しめば、途端に友好的になる…、というか、逆に外人なんて全然知らない人も、ちょっと慣れると、押しまくってくるので、こちらもパワーが必要です(笑)

久しぶりに秋のインドも行きたいです。

投稿: 柴田 | 2007.12.04 22:41

自分が、未熟者でしたね

拝読していますと、今年2007年1月にクンブメラがあったんですね。
私は2004年のウジャインのクンブメラ(ハーフ)、旦那が2003年のナーシクのクンブメラ(ハーフ)に行きました。
インドの友人に2007年は無いと言われ、信じていた自分がバカでした。
しかし、インドのお祭りを調べるのはとても難しく、困っています。
良い方法を是非、ご教授下さい。

投稿: 夢見るセブン | 2007.12.06 14:19

今、ちょっと調べてみました。そうしたらこんな情報が。

http://www.festivalsofindia.in/kumbhamela/

(英文ですが、少し下にスクロールすると日程情報があらわれます)

しかし、こちらの日程情報には少しミスがありますね。さらに調べてみると、今度は、

http://de.wikipedia.org/wiki/Kumbh_Mela

こちらはたぶん、大丈夫です。クンブメーラは6年単位、12年単位のはずです。ちなみに、2007年アラハバードはハーフ(Ardh)クンブです。夢見るセブンさんと旦那さんが行かれたものはどちらもMahaクンブですね。

アラハバードのハーフクンブはかなりの規模ですが、他の街はちょっとよく分かりません。次回の狙い目は2010年ハリドワールでしょうか。季節もいいですね。

インドの祭りに関してですが、たとえば、「india festival 2008」などで検索します。するとこんな情報が出てきました。

http://festivals.iloveindia.com/festival-calendar.html

(間違っている可能性もあるので、いくつかのサイトを照らし合わせてみるのがおすすめです)

インドの祭りは基本的には月の満ち欠けによって毎年変わりますが、変わらないものもあります。国の行事はもちろんですが、ガンガーサガールメーラ、ポンガル、バイサキなどは変わりません。

あと、ラジャスターンやラダックなどの観光地では、数年先の情報まで、観光局で情報をストックしていたりします。現地では、州政府観光局とインド政府観光局の両方をあたります。宗教的な祭りだと、ヒンドゥー寺院の坊さんなどがよく知っていたりしますね。

一時期、よく祭りの写真を撮っていましたが、さまざまな場所から情報を集めて、それでも分からなかったら現地で収集したりしていました(当時はまだネット情報がほとんどなくて…)。それでも、たとえば開始時間が間違っていたりするんですよね~(笑)

投稿: 柴田 | 2007.12.06 16:23

http://de.wikipedia.org/wiki/Kumbh_Mela

ご紹介したこのサイトを読もうと思ったら全然読めず、ていうか、これは何語?ドイツ語かな~。すいません。日程情報は問題なく理解できますね。英語ページもありましたが、まったく別の情報で、今後の日程とかもありませんでした。

投稿: 柴田 | 2007.12.06 16:45

ご丁寧に恐れ入ります。

確かに基本的に月の満ち欠けですね。
でも、らくだ祭りにしても1週間ありますが
どこがメインか? 不明です。
地元の人は、最終日には草臥れきっているそうですが…。
とにかく、旧暦は欠かせないですね。

インド政府観光局は銀座にもあるのですが…。
〉ヒンドゥー寺院の坊さんなどがよく知っていたりしますね。
これは、確かですね!
すごい、柴田様はヒンドゥー語もこなせるんですね!!!!

旦那にこの話をしたら「オレ、このメラ行ったヨ」とバカにされました。
すっかり今年の1月の事は忘れてました。
今年の1月、私は台湾だったことを思い出しました。

とにかく2010年を目指します。
ありがとうございました。
取り急ぎ 御礼まで

投稿: 夢見るセブン | 2007.12.06 18:38

1月はずっとアラハバードにいたので、旦那さんを見かけたかもしれませんね。

銀座の政府観光局が知っていることは全部ネットに載ってそうです。
ヒンディーは片言だけです。サドゥー直伝の、めちゃくちゃ下品で荒っぽい単語の羅列で、リクシャーの交渉ぐらいしか役に立ちません(笑)

これからもインドの祭、いろいろ楽しんでくださいね。

投稿: 柴田 | 2007.12.06 23:10

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65972/2085640

この記事へのトラックバック一覧です: 満月の夜:

« 東京の日常風景 | トップページ | 不食と粗食 »